ウソの怖い話が本当の怖い話になった
投稿者:LCC (1)
西日本の小さな町で今も信じられている怖い話。
もう亡くなった大叔父が昔話してくれた話。
ふと思い出したので投稿してみたいと思う。
文章は得意ではないので読みづらいのはご勘弁を。
大叔父が子供の頃、友人にサブロウという男の子がいた。
こいつが喧嘩っ早いお調子者で、根は悪いやつではないらしいんだが、結構ウザかったらしい。
そんなサブロウにはある弱点があった。
幽霊や妖怪がとにかく怖いのだ。
怖い話をしようものなら殴りかかってくるほど苦手だったらしい。
とまぁそんなある日、ちょっとしたことから喧嘩になった大叔父とサブロウ。
大叔父は体も小さく、喧嘩もほとんどしたことがなかったのでボッコボコにされたらしい。
といっても当時の子供は加減をしっているから大きな怪我をすることはなかったみたいだけど。
ただ大叔父はどうしてもサブロウに復讐したくてある作戦を立てた。
作戦といってもサブロウが苦手な怖い話をそれとなく広めてビビらせるというだけのものだった。
話の舞台はサブロウの家の近くにあった神社。
その神社の裏に若くして死んだ女の幽霊が出る。
その幽霊を見たら最後、数日以内に死んでしまう。
という噂を流したのだ。
荒唐無稽な話だが、当時の子供達には意外と響いたらしい。
中にはどういうわけか親までもがその幽霊を信じ、神社の近くでは遊ぶなというお触れが出たほどだった。
この噂がサブロウの耳に入ると、面倒くさいことにサブロウは毎日誰かしらに自分を家まで送らせるようになった。
神社の近くを一人で通るのが怖くなったのだ。
ある日、大叔父がサブロウを送っていく係に任命された。
待ってましたとばかりに大叔父はサブロウをビビらせようと計画した。
神社の近くを通った際に女が見えるフリをしようとしたのだ。
ところが神社の近くに差し掛かった時、予想外のことが起こる。
サブロウが「あれっ?」と言い立ち止まった。
神社のほうを眺めるサブロウ。
大叔父が「どうした?」と聞くと、サブロウは「今誰かいたような気がした」と。
大叔父はすぐに気づいた。サブロウは自分をビビらせようとしていると。
その手には乗るものかと大叔父はサブロウの主張を無視して家まで送り届け自分も帰宅した。
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