先程の出来事や隣の女性はなんだったんだろうとドリンクを飲みながらぼんやり思ったが、もう気にしないことにした。
スマホの画面はSNSを開いたままだったので、ついでに、先程もらったノベルティをスマホで撮りアップしてみた。
そろそろ帰ろうとフードコートを出て、エスカレーターに乗っていると、再びあの三人組と鉢合わせた。
先程の小柄な女がなれなれしくまた話しかけてきた。
「あなたやっぱり〇〇さんでしょ? 家行きたいな! グッズ部屋見たい!」
親しい友人かのような軽いノリ。
家に行きたいと突然言われ、びっくりしてしまう。
「……だから、違いますって。人違いですよ。グッズ部屋もありません」
真剣に否定しているのに、彼女たちは「またまた〜」とクスクス笑った。会話にならない恐怖に、私は冷たく「違います」と言い捨て、エスカレーターを駆け下りてその場から立ち去った。
一度振り返り見ると三人組は何やら不満そうにしていたが、追ってはこなかった。強い拒絶で諦めてくれたのだと思い、私はアパートへと帰宅した。
第二章
帰宅して、夜の十時を過ぎた頃だった。
アパートのチャイムが唐突に鳴り響いた。
こんな時間に誰だろうと息を潜め、ドアスコープを覗き込む。
レンズの向こう、覗き穴の真ん前に、人間の「目」があった。
「ハヒィ!!」
びっくりして変な声が出て飛び退いた
「〇〇ちゃーん、開けてー!」
「フードコートでグッズ撮ってアップしたのみたよ!」
「グッズ部屋見せてー!」
複数の女性達の声が扉の向こうで響く。
「は?へ?ひ、人違いです! 」
なんとか声を出して対応する。
「SNSであんなにイキってたのに現実だとお豆腐メンタルなんだねー」と笑い飛ばされた。
直後、ドアノブをガチャガチャと回され、扉を叩かれ、ピンポンを連打された。
恐怖でパニックを起こしそうだった。
「誰なんですか?!警察呼びますよ!!」






















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