うんうんと頷く課長。
どうやらマジっぽい。
「別れて数年経っているなら家に女あげようが別にいいんじゃないかと思うけどね」
「でもキャバ嬢って家あがるもんすかね」
「飲み屋で知り合った子かもしれん」
「なんか小暮さんのイメージ悪くなっちゃう」
「硬派で真面目な印象ですもんね」
「真面目ちゃうちゃう。むっつりのチャラ男なんでしょ」
どっと職場仲間らは笑った。
小暮が集合住宅に着くと一緒の住まいの
おばさんたちがいたが黙って自室に入っていった。
「小暮さん、今日も挨拶なしだわねー」
「気にかけることないでしょ。いつもそうわよ」
「そうよねぇ。騒ぐような人に思えないわよね」
騒ぐという言葉が意外だったのか
すかさず指摘が入る。
「騒ぐってどういうこと? 想像できないわ」
「でも小暮さんって夜にゲラゲラ笑ったり、誰かとしゃべってるの聞こえたりするのよ。大声だからけっこう迷惑してるのよね」
「誰かと話す? 友達だっていそうもないけど」
「独り言で大声出しそうな気もするけど、たまに女性の声が聞こえるの」
えー!?
信じられないと言っている感じだった。
「小暮さんってそんな方だったの? 独身だと思ってたわ」
「確かに結婚している様子はないんだけど、女性ものの服や下着を干してたりするの」
「じゃあ実は結婚してるってこと?」
そこに初老のおじいさんが割って入る。
一日中家にいて暇を持て余しているが、長らく集合住宅に住んでいるから物知りなところがあった。






















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