「なんか写ったらヤバくない?笑」
「え、もうそれ撮ってるの?」
「撮ってる撮ってる。お前も撮ってあげる。」
「いえーい!笑。わ、画質がリングみたい。貞子出てきそうじゃん。笑」
そんな会話をしながら歩いていました。
その当時のガラケーは、今のスマホほどの性能もなく動画機能はあったものの、
画質も悪く、動画自体も1分ほどで終わらせました。
1人ついてきた女の子も怖がる様子はなく、
3人で他愛もない会話をしながら歩いていると、例のつり橋へと差し掛かりました。
そのつり橋は、観光名所にもなっている滝のすぐ前の位置にかかっており、
下の川までの距離が約20m、向こう岸までの長さが50mほどありました。
そのつり橋を渡るときも、ガラケーで写真や動画を撮ったり、
橋から川をのぞき込んだりして歩いていましたが、
何事もなく向こう岸まで渡りきることができました。
その後の遊歩道も、街灯がない中3人で1時間ほど歩いて1周し、
もとの駐車場へと戻ってきました。
待っていた2人は心配してくれましたが、
何事もなく無事に3人とも帰ってきて、そのまま車に乗り込み、帰路へとつきました。
「ねぇ、ほんとになんもなかったの?」
「うん、暗くて怖かったけど、幽霊はいなかった笑」
「それならいいけど…家に帰ったら塩振ったほうがいいよ」
「塩ってホントに効果あるのー?笑」
そんな会話をしながら、女の子をそれぞれの家まで送っていき、
私も家まで送り届けてもらい、その日は解散しました。
家に着いた頃には朝方5時近くになっており、睡魔も襲ってきてたのですが、
心霊スポットで撮った動画を見たかったので、見直してみました。
その時は、まさかこれから見る動画で、恐怖体験をするとは思っていませんでした。
全部で3本の動画を撮っていたのですが、
そのうち一番最初に撮った動画を見直していた時のことです。
「なんか写ったらヤバくない?笑」
「え、もうそれ撮ってるの?」
「撮ってる撮ってる。お前も撮ってあげる。」
「いえーい!笑。わ、画質がリングみたい。貞子出てきそうじゃん。笑」
























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