「舌打ち? そんなの聞こえなかったよ」
「え?」
「え?」
変な空気が流れた後、私たちはそれ以上その話題に触れるのをやめました。
あの日、じゅんが見ようとした「宝」が何だったのか、今となってはわかりません。ただ、あの日以来、じゅんの収集癖はピタリと止まりました。
もし、あのまま彼が腕を振り払い、中に入っていたら。
あの日、あそこには確かに、「私を呼ぶ何か」と「じゅんを拒む何か」がいたのです。
ただ、あの時の犬の鳴き声は、聞き慣れた声でした。
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