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ヒトコワ

かむかむれもんさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

「廃墟の病院」修正版
短編 2026/04/22 09:44 224view

地下は霊安室になっていました。今は使われていないため、本来なら冷たくないはずです。
それなのに、そこはまるで冷凍庫のように、ひんやりと冷たかったといいます。

3人のうちの一人、Aさんは、その冷たさと不気味さに煽られたのか、面白半分で霊安室の中へ足を踏み入れました。
そして、床に落ちていたメスを手に取ったのです。
「うわ、マジかよ!これ、面白そうじゃん!クラスのみんなに自慢しようぜ!」
そう言って、Aさんはメスを持ち出してしまいました。

3人は1階に戻ろうと、再びエレベーターのボタンを押しました。
しかし、なぜかエレベーターは3階に上がってしまいました。
エレベーターが、不気味な音を立てて動いている途中、Aさんの様子がおかしくなりました。
メスをぎゅっと握りしめ、顔色を変えずに呟き始めたのです。

「許さない…許さない…」

あまりに強く握りしめているため、Aさんの手からは血が滴り落ちていました。
「A、どうしたんだよ!そのメス、危ないだろ!」
「やめろよ、A!」
BさんとCさんは、必死にAさんを止めようとしました。
何度も。
しかし、Aさんは聞く耳を持たず、ただ「許さない」と繰り返すばかりでした。

エレベーターが3階に到着しました。
「もう、いい加減にしろよ!」
Cさんは、Aさんの持っているメスを取り上げようと、Aさんの手首を掴みました。

すると、突然、AさんはCさんにメスを振り下ろしたのです。

「キャアアアア!」
中から、凄まじい叫び声が聞こえてきました。
外で待っていた2人は、その声に慌てて駆け寄りました。
「大丈夫か?!」
しかし、中からはただ、苦しそうな叫び声が響くだけでした。
やがて、窓からAさんの顔が見えたかと思うと、Aさんはそのまま3階から飛び降りました。

「ドン」という、鈍く、重い音が響きました。
外の2人が駆け寄ると、Aさんはすでに、ぐったりと地面に倒れていました。
「Aーーーーー!」
2人は泣き崩れ、震える手で警察と病院に電話をしました。
警察が到着したのは、30分後でした。

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