彼は言っていた。「子どもなんて居ないのに」と。
違う、子どもだけじゃない。
彼が奥さんを紹介している間、彼の隣には誰もいなかった。
彼には、””嫁も子どもも居ない””のだ。
目に見えない何か、得体の知れない何かと暮らしている。
そう考えると、気持ちが悪くてあの家には居られなかった。
翌日から、彼は唐突に会社に来なくなった。
理由は分からない。家にも居ないし連絡もつかない。
俺はリョウタを見捨てた事になるんだろうか。俺が彼の目を覚ましてやるべきだったのかもしれない。
これが、俺の経験した出来事。
あの日から、俺も何かがおかしいんだ。”何か”に見られているような、そんな感覚がある。
俺に何かあれば、この手記を公開してくれ。
あとは頼んだ。
あ、妻が呼んでいる。行かなくちゃ。
子どもも、もう寝る時間だから。
前のページ
2/2
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 2票
























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。