第五部:再取材と新事実
翌日。
私はAさんに電話した。
「実は、最初に話さなかったことがあるんです」
Aさんは言った。
「Bは、あの日以来、おかしくなった」
どうおかしくなったのか。
「あの場所に、戻りたいって。何度も、何度も」
「最初は冗談だと思ったんです。でも、Bは本気だった」
Bは、一人であの工場に通い始めた。
週に一度。
そして、毎週。
最後には、毎日。
「最後に会ったとき、Bは言ったんです」
Aさんの声が震える。
「『あそこには、まだ何かいる。確かめなきゃいけない』って」
それから。
Bは、消えた。
電話は繋がる。
だが、出ない。
留守電に、何度もメッセージを残した。
返事はない。
「Bの家に行ったんです」
Aさんは言った。
「誰もいなかった。郵便受けに、郵便物が溜まってた」
警察には?
「届けは、出してないんです」
なぜ。
「……Bの家族が、拒否したんです」
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 7票


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。