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不思議体験

とくのしんさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

樹海の自殺志願者
長編 2026/02/01 08:22 8,881view
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それでも何とか遊歩道まで辿り着き、少し離れた場所に停車している車のヘッドライトが見えたときには、全員が泥と汗にまみれ、呼吸もままならない状態でした。 真っ暗な森を振り返り、吉田さんはいつまでも立ち尽くしていました。

「・・・・・・プロデューサーさん。教育現場で『命は大切だ』と説くたびに、私はあの日見た『僕』を思い出すんです。この世には、言葉も、慈悲も、救いも届かない、ただ純粋な悪意の深淵がある。あの子も、あの『僕』に呼ばれてしまったのかもしれない……」

あの貼り紙との因果関係は、今もわかりません。 ただ、ひとつだけ確かなことがあります。 もし、あの時私たちが『僕』を見つけてしまっていたら・・・。今、この話をあなたにしているのは、私ではない別の『何か』だったかもしれません。

そんな話です。

~後日談~

「・・・実は、この話にはまだ続きがあるんです。 山を降りて、私たちは九死に一生を得た・・・そう思っていました。けれど、本当の恐怖は、日常に戻ったはずの日常にまで、あの森の悪意が侵食してきたことでした」

ロケから数日後。吉田さんから私の携帯に連絡がありました。その声は酷くかすれ、ひどく動揺していました。 「プロデューサーさん・・・例のGPSのデータ、あれがおかしいんです」

吉田さんは、警察へ通報するために、あの首吊り遺体を見つけた場所の座標を確認しようとしたそうです。あの時、確かに彼は遺体の足元で記録ボタンを押した。しかし、端末に残されたログを表示させた瞬間、彼は凍りつきました。

「座標が、動いていたんです。あの窪地から、ゆっくりと、私たちが逃げたルートをなぞるように・・・」

あり得ないことでした。GPSの記録は、その地点を打った瞬間の固定データです。それが、まるで生き物のように地図上を這い、私たちが車を停めていた遊歩道の入り口でピタリと止まっていたというのです。 それは、あの『僕』と名乗る何かが、私たちの背中を追って、森の出口まで付いてきていたことを示唆していました。

同じ頃、私はテレビ局の編集室で、カメラマンが命がけで回した映像のチェックを行っていました。あの『首が360度回った男』の正体を、何とか映像で確認しようとしたんです。モニターに映し出されるのは、暗転していく樹海の緑。 そして、あの体育座りの影。 「ここだ、スローにしろ」 私が指示を出し、映像がコマ送りにされた・・・その時です。

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コメント(4)
  • 善意で活動してる人達を巻き込むな、胸糞悪い

    2026/02/01/09:31
  • そっちがわかよ

    2026/02/03/09:32
  • 自分で首を回して音を確認してしまった。もちろんミ…..リ…..みたいな音は出なかった。
    吉田さんどんまいすぎる….。悪意の塊はどこにでもいるぞ。

    2026/02/16/18:37
  • この「とくのしん」っていう人の話とても怖いけどとてもいいと思います。👍

    2026/05/21/16:00

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