「そうか。なら、よかった。お前、この前の同窓会来なかっただろ? それでさ。気になってたんだ」
「同窓会? そんなのあったのか? 聞いてないぞ?」
「え? そうなのか? Bの奴、お前に連絡してなかったのかよ。いや、悪い。こっちの手違いだ。それならさ。今度会おうぜ。積もる話もあるしさ」
そんなかんじでAと10分ほど話した
高校の時と変わらず元気な様子だった
「じゃあ、夜中に悪かったな。何か相談したいことがあったら言えよ! 聞いてやるからさ!」
そう言って電話が切れた
何だったんだ?
俺のことが気になった?
それだけでこんな真夜中に電話してきたのか?
おかしなやつだ
いや、そういえばAは昔からこんな奴だったか
Aとの思い出が次々と蘇ってきた
楽しかった学生時代
俺はふっと力が抜けるのを感じた
俺は何を必死にやってきたのだろう
もうやめよう
こんなずっと仕事だけの毎日、もうやめよう
幸い貯金はある
激務すぎて使う暇もなかったからな
明日、辞表を出そう
しばらく休もう
何もしないでぼーっとしよう
俺はまだ20代
どうにかなるはずだ
そうと決まれば、今やろうとしたことも焦ってする必要はない
いったん先送りしよう
別に今、自〇しなくても・・・
・・・
ん?
この話は怖かったですか?
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