だとしたら、オフ会に参加したくない理由はそれかもしれない。
その嫌な奴がなぜ女子大生にきつく当たるのか。
その理由さえ分かれば、グループの人間関係も安定するかもしれない。
とは言えど、私にはどうすることも出来ないし、彼らが上手く立ち回れるとも限らない。
下手に嫌な奴を刺激すれば、女子大生が更なる悲劇に見舞われるかもしれない。
「その嫌なユーザーに態度を改めてもらうのは難しいの?」
と言ってみる。
どうやらそれは難しいらしい。
周囲が何を言っても「私は何もしていないし、その子(女子大生)にきつく当たったこともない」と言い訳ばかり言うそうだ。
女子大生は毎日のように「あの嫌な人からまたメール届いたんです、内容がきつくてもう心が折れそうなんです」というような感じでグループのメンバーに助けを求めているが、誰もどうすることも出来ないという。
嫌なユーザーはグループ内で孤立しているのに、一向に出ていく気配はないそうだ。
何故そこまでしてグループに執着しているのか分からないが、そのうち強制脱退させようかという案もでているそうだ。
ふと、脳裏にある光景が蘇る。
・・・あれ、どこかで似たような話を聞いたことがあるような。
私はかつて親戚にオンラインゲームを勧めたことがあった。
親戚はそのオンラインゲーム内で悪者にされて嫌な思いをして辞めてしまった。
親戚がトラブルに巻き込まれた理由は恋愛感情絡みだった。
ギルドのメンバーのひとりが嫉妬心から第三者を巻き込んで親戚の立場が悪くなるように仕向けたのだ。
それを思い出した瞬間、女子大生は本当に被害者なのだろうか・・・と疑問を抱いてしまった。
真の被害者は嫌なユーザーの方で、女子大生はグループのメンバーをうまく誘導して嫌なユーザーを悪者に仕立てあげているのではないか?
・・・そこで、私はバイト達に親戚が過去にこれこれこういうトラブルに巻き込まれてオンラインゲームを辞めてしまった話を聞かせた。
だが、バイト達は女子大生を庇うばかりで、私の話を聞かなかったことにしたようだった。























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