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妖怪・風習・伝奇

アクスメントさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

まっっしろ
長編 2025/11/01 20:04 2,246view

そのまま解散して、夜になった。予想はしていたが、緊急集会が開かれた。

その内容は、今日の昼間に立ち入り禁止の所にいた人は誰か、という話だった。

村長は、怒るからしっかり名乗り出なさいと言った。滑ったが、指摘したら、それはそれで怒られそうだったので全員がスルーした。

そんなことより、村長は男子のようだったという理由からそれ以外を帰し、残ったのは、今日行った男子全員となった。

そして、村長は中に入ったかを確認し、入ったことが分かってため息をついた。

続けざまに白い塊を見たかと聞いてきたので、俺は「はい」と言った。

その瞬間、村長の顔が青ざめていくのが、はっきりと分かった。

村長は、焦ったように部屋を出て行った。村長が焦ると、俺らにも段々と焦りが伝わってきた。

本当にやばいことをしてしまったのではないかと。

数分後、村長がこの辺りにある神社の神主を呼んで来た。

素早くお祓いの準備が進められて、しっかりとお経を読んで、20分ほどかけてお祓いを終えた。

その後、大人たちが安堵したのが分かった。俺はなぜかを聞こうとしたが、家に帰るように命令されたので帰ることにした。

翌日、親は昨日のことなど無かったように俺に接した。

不気味だが、その空気に従うことにした。

そして数年が経ち、俺はこの出来事をほぼ忘れていた。

また、幸か不幸かその時にいた男子全員が忘れていた。

今は、中学の夏休みであり、グループで遊ぶことは小学生の頃と比べて少なくなっている。

そんなある日、面白いものを見つけたから一緒に行こうというものだった。

そして、今日が行く日だ。

集合場所に行くとAとBがいた。他の友達は、予定があったりなどでいないようだ。Aが見つけたらしいがどこにあるかは具体的に言わず、Aを先頭に進んでいき、俺らがついて行く形となっている。

だが、まぁまぁな傾斜に同じような景色しか続かないので、帰りたくなってきた。

そんな暗い雰囲気が流れていたその時、Aから声が聞こえた。

目的の場所を見つけたようだ。

俺が顔を上げた瞬間、俺は反射的に一歩下がった。

なぜなら、そこには白い塊があったからだ。

しかし、AとBは、気付いていないようだったので口に出さなかった。

今考えたら、Bも気付いていたかも知れないが今になっては遅いか。

そんなことを考えていたら、Aが誰か触ってみようぜみたいなことを言った。

俺は、この塊がやばいことを知っているが、人はなぜかこういう場面で、何となく大丈夫だろうと考えてしまう。

そして、触るやつをジャンケンで決めることにした。まぁこの手の主人公というのは、こういうとき負けるものだ。

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