そのまま解散して、夜になった。予想はしていたが、緊急集会が開かれた。
その内容は、今日の昼間に立ち入り禁止の所にいた人は誰か、という話だった。
村長は、怒るからしっかり名乗り出なさいと言った。滑ったが、指摘したら、それはそれで怒られそうだったので全員がスルーした。
そんなことより、村長は男子のようだったという理由からそれ以外を帰し、残ったのは、今日行った男子全員となった。
そして、村長は中に入ったかを確認し、入ったことが分かってため息をついた。
続けざまに白い塊を見たかと聞いてきたので、俺は「はい」と言った。
その瞬間、村長の顔が青ざめていくのが、はっきりと分かった。
村長は、焦ったように部屋を出て行った。村長が焦ると、俺らにも段々と焦りが伝わってきた。
本当にやばいことをしてしまったのではないかと。
数分後、村長がこの辺りにある神社の神主を呼んで来た。
素早くお祓いの準備が進められて、しっかりとお経を読んで、20分ほどかけてお祓いを終えた。
その後、大人たちが安堵したのが分かった。俺はなぜかを聞こうとしたが、家に帰るように命令されたので帰ることにした。
翌日、親は昨日のことなど無かったように俺に接した。
不気味だが、その空気に従うことにした。
そして数年が経ち、俺はこの出来事をほぼ忘れていた。
また、幸か不幸かその時にいた男子全員が忘れていた。
今は、中学の夏休みであり、グループで遊ぶことは小学生の頃と比べて少なくなっている。
そんなある日、面白いものを見つけたから一緒に行こうというものだった。
そして、今日が行く日だ。
集合場所に行くとAとBがいた。他の友達は、予定があったりなどでいないようだ。Aが見つけたらしいがどこにあるかは具体的に言わず、Aを先頭に進んでいき、俺らがついて行く形となっている。
だが、まぁまぁな傾斜に同じような景色しか続かないので、帰りたくなってきた。
そんな暗い雰囲気が流れていたその時、Aから声が聞こえた。
目的の場所を見つけたようだ。
俺が顔を上げた瞬間、俺は反射的に一歩下がった。
なぜなら、そこには白い塊があったからだ。
しかし、AとBは、気付いていないようだったので口に出さなかった。
今考えたら、Bも気付いていたかも知れないが今になっては遅いか。
そんなことを考えていたら、Aが誰か触ってみようぜみたいなことを言った。
俺は、この塊がやばいことを知っているが、人はなぜかこういう場面で、何となく大丈夫だろうと考えてしまう。
そして、触るやつをジャンケンで決めることにした。まぁこの手の主人公というのは、こういうとき負けるものだ。























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