女は怖い

ガチャンガチャンチャン…

と、ゆらゆらと動き出したのです。
すっげー心霊現象だなと、この瞬間までは
軽い気持ちで見ていましたが、
次の瞬間でした

あーーーーーーーーーーーーー。

思わず肩が跳ね上がりました。
私が先程までいた寝室から
女の声がしたのだから
固唾と一緒に歯磨き粉を飲み込んで
寝室のドアをそーっとあけると
私のベッドに、ぼさぼさのショートカットで

ぼろぼろのワンピースを着た女が
両膝を崩して座っては叫んでいたのです

あーーーーーーーーーーーー。

女はしばらく叫んでいると
急にぴたりと静かになって
首をぐりんと動かして隙間から覗いていた
私と目と目を合わせました。そして

あ。みてる

先程とはうってかわった低い声で
私を指さして言いました。
その時の女の顔は黒いモヤのようなもので
ぐちゃぐちゃになっていて、

私は意識を失ってしまいました。

次に起きたのは次の日の昼過ぎで
スマホをちらっと見るともう三限が
始まろうとしていました。
私にとって三限は落としたらマズい講義
だったので、昨日の恐ろしい事など
気にしていられるかと言った具合に
私は大学へ向かって外に飛び出ました。
やばいやばいと走り出して
大急ぎで駅に向かう最中の事です
通りすがりの1人の男性が私を見て
叫び声をあげたのです。
腰を抜かした彼は、