真夜中の雪道で
投稿者:GENGO (32)
私は昔は趣味といえばバイクツーリングとかスキーをすること
くらいだったのですが、
そのスキー趣味が、私が怖い話を好きになるキッカケになりました。
私が住んでいた地区からスキー場に行くとなると、
夜10時くらいに車で家を出て、スキー場に夜中の3時とか4時とかに到着、
駐車場に止めた車の中でしばし仮眠をとった後に朝一からスキー、
というのがパターンでした。
夜通し走ってスキー、ってのはだいぶきつかったのですが、
そうしないと駐車場の確保とか難しかったのです。
当時はスキーブームだったし。
でもやっぱり、夜の車の運転は疲れます。
居眠り運転とかしそうになります。
そうなると色々と眠気覚ましが欲しくなります。
コーヒーとか辛いカレーとか。
でも最も眠気覚ましになるのは、怖い怪談をして盛り上がること(笑)。
これがまた、スキーに行く車中って怪談話をするには
絶好のシチュエーションなんですよね。
深夜、車の中は薄暗く、車の外はさらに深く暗い闇。
景色はほとんど見えないのだけれども、
徐々に周囲が雪深い山になっていくのが感じられる。
こういう状況で聴く怪談は、とても怖く病みつきになりました。
カセットデッキ(・・時代を感じる)でテープに録音してきた
怪談話を聞いたり、同乗者たちで怖い経験談を披露しあったり。
多人数で話すのも面白かったのですが、人数が多いと一人くらいは
怪談とか本気で嫌がる人がいたりして盛り上がりにくかったですね。
やはり、怖い話を語るのが上手い奴と二人で、みたいな時が
一番、怖がれたし楽しめました。
そういった経験が、私を「怖い話好き」にしたと思います。
ある時、とても怖い話が上手いやつ(会社の後輩)とスキーに行きました。
私が運転手、後輩は助手席で。
雪が積もって真っ白になっている高速道路を走っていたとき、
「なにかが前から転がってくるなあ、ボールかなにかかな?
と思ったんですけれど、よく見たらそれは・・」
みたいな話を後輩から聞かされていたときだったと思います。
車のヘッドライトが照らし出していた進行方向、
車道の真ん中に、何かがあるのに気が付きました。
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