わたしが勤めていた街は流行に敏感だった
着るものとかアクセサリーとか・・・
遊びについてもそう
そんな街の真ん中にわたしの勤めるブティックがあった
でも、不思議な事にお客が入らない・・・
ちょっと大人向けの品揃えではあったけど
流行の物を置かなかったわけではない
そうでなければ、このあたりではやっていけない
でも、お客が入らない・・・
その日もお客はほとんどなし
わたしは閉店時間にならないうちに帳簿をつけてしまおうと思った
待っていたところでお客が来るわけじゃない
っで、帳簿を開いた
ポタッ・・・・
一滴の血が、帳簿の上に落ちた
(あっ鼻血・・・)
わたしは思わず鼻に手をやった
でも、血はつかなかった
(鼻血じゃなかったんだ・・・)
頬やおでこも触ってみた
しかし、どこにも血が出てる様子はない
それに、どこも痛くもない
もう一度帳簿に目をやった・・・
帳簿についているのはまぎれもなく血だった
天井を見た・・・・
血はおろか染みひとつついてない・・・・
わたしは帳簿をつけるのをやめて家に帰った
翌朝、お店に行ったわたしはまず帳簿を開いてみた
やっぱり一滴の血が固まりになってへばりついていた
わたしはすぐにお店を辞めた・・・
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 3票























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。