俺が……殺したんだ。
今度はもう下を見ることが出来なかった。
落ちていく女と、子供の、
憎悪にも解放にも見えるあの表情。
死んだ男の呆気ない死に顔、あの死んだ目。
あれからずっと、脳裏に焼き付いて消えてくれない。
そうして、人の顔を見ることが怖くなった。
俺は今でも、3人を殺した自責の念に囚われている。
人を助けたヒーローのはずが、3人も殺した殺人鬼になってしまった。
ここまで聞いてくれてありがとう。長ったるくてつまんない話だったね。
まぁ、許してよ。最期なんだし。
最初に言ったよね。”決心”は着いたって。
俺はもう、こんな人生耐えられない。
今、あのビルの屋上に居るんだ。
これが、せめてもの償い。殺した人間の死に顔が脳裏に焼き付いて、人と関わることが出来なくなった、ただの引きこもりニートの結末。
あの顔、あの目、あの声。
死ぬ時くらい、忘れられたらいいのに。
*
*
さよなら。
終
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そんなこと考えるな!生きろ!
とてもリアルで、すごく怖いお話でした。
しぬなななななななななななななな
とてもスリルでした。