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呪い・祟り

真代さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

結末
長編 2025/07/01 10:55 31,052view
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顔、首、腕。日に日に色んな箇所にアザができて、一葉と福はどんどんボロボロになってくんだよ。

俺を睨む眼光も、日に日に憎しみ、殺意が増してくんだ。この辺で人の目を見るのが怖くなってきてた。

なんで俺はこんな夢を見るんだ。
俺が何をしたって言うんだ。
理不尽な恐怖が容赦なく襲いかかってくるこの事態に、俺は訳が分からなかった。

体調も崩しがちになった。真面目なのが取り柄だから、学校は無理して通ってた。

ここまでなら、ただ怖い夢見て人が怖くなったんだろ?って思っちゃうよなぁ。でも、別にこんなのは序の口。ここから、俺が人と関われなくなる、決定的な事件が起こる。

長くなってごめんな。ここまで聞いてくれてありがとう。

じゃあ、続きを話そうか。

毎晩毎晩、同じ夢を見て、俺はやつれてた。授業中も、全く頭が働かない。

寝るのが怖くて、夜更かしして、でも疲労には抗えない。結局寝てしまって、同じ夢を見る。

夢の中では、俺よりずっとやつれてる、女と子供。

顔中アザだらけ。女なんて、目がパンパンに腫れてた。それでも、俺を睨む目だけは、残酷なほどまっすぐ、そして力強かった。

それでも、人を助けたヒーローである俺は、自分の真面目っていう取り柄を捨てれなくて、毎日学校に通って、そして毎日同じ土手を歩いて家に帰る。

……これがまずかった。

その日は土砂降りの雨が降ってたんだ。傘をさしながら、いつもの土手を一人で帰ってた。

雨音と寝不足で全然気が付かなかった。

……背後から近づいてくる気配に。

頭に強い衝撃と、ゴツンッ!って鈍い音を聞いて、俺の意識は遠のいた。
まぁ、後ろから鈍器で殴られたんだな。

その時ようやく、背後に人が立ってることと、軽自動車が止まってることを、消えゆく視界に捉えることが出来た。

そりゃ、毎日1人で同じ道を歩いてるんだ。
俺に強い憎しみを持ったやつが居るとしたら、一人で能天気に歩いてるこのタイミングを狙うよなぁ。

あの夢を見続けた時点で気がつけばよかったんだ。

後悔しても、もう遅いんだけど。

それで、俺はそのまま気を失った。

目が覚めた時、どこかに居た。
目隠しをされていたから、どこだったか、その時はまだ分からなかった。

でも、雨が身を打つ感覚と、風の強さで、屋外にいることくらいは分かってた。
頭がものすごく痛い。グワグワする。
目隠しのせいで、平衡感覚も無い。気持ち悪い。

4/7
コメント(4)
  • そんなこと考えるな!生きろ!

    2025/07/01/18:48
  • とてもリアルで、すごく怖いお話でした。

    2025/07/03/21:26
  • しぬなななななななななななななな

    2025/07/07/13:27
  • とてもスリルでした。

    2025/07/10/07:45

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