夫が固定電話の料金の明細書を見ながら、こんな事を言い出したんです。
「あのさ、お母さん、幾ら何でも今月の電話代、高過ぎるよ。長電話するのも程々にね」
身に覚えがありませんでしたし、そもそも私は誰かと電話するにしても自分の携帯(PHS)でしていたので、家の電話は殆ど使っていませんでした。
なので、「長電話なんかしてないよ。電話料金が高いって、いくらぐらいなの?」と、そう訊ねました。
「六万円」
そう言われました。
普段の電話料金は、三〇〇〇円前後だったので、確かに六万円は高過ぎました。
私は、この時、五歳の娘が、私たちの目を盗んで、どこかにイタズラ電話をしたのではないかと、そう思い、娘を問い質したのですが、娘は「そんな事やってない!」の一点張りで、結局、この話は、そのままウヤムヤになってしまいました。
それから数日後の事です。
その日、私は遅番で、お昼過ぎまで家に一人でいたのですが、午前十時頃でしょうか、寝室で読書をしていた時に、自宅の電話が鳴ったんです。
リビングまで行き、電話に出ると、相手の方は、どうやらご年配の女性の様でした。
その人は開口一番、私にこう言ったんです。
「あのー、やっぱり死ぬ事にしました」
聞き間違いかもと思い、一応、私は「はい?なんですって?」と訊き返します。
すると、「ですから、あの、私、やっぱり死ぬ事にしたんです」と、ハッキリとした口調で、改めて、そう言われました。
私はこの時、何かの悪い冗談か、間違い電話だと思い、「あの、失礼ですけど、掛け間違いじゃないですか?」と、そうお訊ねしたら、「え?××××、××の××××じゃないんですか?」と、我が家の電話番号を言われました。
どうやら、間違い電話という訳では無いようです。
女性はその後、「アナタは、もしかして、あの人のご家族の方ですか?あの人はご在宅ですか?」と訊いてきました。
「あの人?えっと、あの人というのは、私の主人の事でしょうか?」
「主人?いえ、違います。お宅のご主人の事は存じ上げません。私が言ってるのは、あの優しい、おばあさんの事です。お手数ですが、おばあさんにお電話を代わって頂けますか?」
「おばあさん?って、誰ですか」
「さぁ、お名前はうかがっていないので」
「あの、失礼ですけど、やっぱり間違い電話だと思いますよ?うちには、おばあさんなんていないので」
「そんなはずありません。お宅から私に電話を掛けて来られたんですから」
「えっと、え?おばあさんが、我が家の電話から、そちらに電話を掛けたんですか?」
「そうです。うちの電話にはナンバーディスプレイが取り付けてあるので、掛かって来た番号が表示されるんです。お宅の番号に間違いありません。確かにお宅から、おばあさんが電話を掛けて来られました」
支離滅裂な事ばかり言われて、どうにも会話が噛み合わないので、正直、ここで電話を切っても良かったのですが、私は興味本位で、「……アナタと、そのおばあさんは、一体どんな話をされたんですか?」と訊いてみました。
すると、彼女は、こう答えたんです。
「おばあさんは、私にこう言ってくれたんです。『もしも死ぬつもりなら、私の家においで』って。『死ぬなら、私の家で死になさい』って。『私の家は、天国の門が開いているから、私の家で死ねば、必ず天国へ導かれるから。だから、死ぬなら私の家で死んで、天国へおゆきなさい』って。そう仰られたんです。私、丁度、その時、自殺を考えていたタイミングで、そんな折に、お宅から電話が掛かって来て、そんな話をされたものですから、とってもビックリして、きっとこのおばあさんには、何か不思議な力が備わっていて、私を天国へ導く為に、お電話をくださったんだって、そう思ったんです。あれからじっくりと考えて見たのですが、やっぱりもう色々と限界なので、終わりにしようかなと思いまして。それで、もう一度、お宅の住所をお聞きしたくて、折り返しお電話を差し上げたんですけども。どうせ死ぬなら、やっぱり天国へ行きたいですから。あ……、おばあさんの声が聞こえる。やっぱり、おばあさん、ご在宅だったんですね。おばあさんに代わってください」
電話を切りました。























鳥肌たちました。
ひきずる怖さだね。
実話…!?怖すぎる
なんてとこですか?
自殺を誘発する時点で悪質なのに電話料金を住んでる側におっ被せて来るの最悪じゃねーか!
絶対トラウマになって夢に出てきそう(怖い怖い怖い怖い怖いコワイィイイイイ)
これYouTubeの音読に乗ってたんですよ。
なので調べたら出てきました。
最近では1番こわかったです
鳥肌が立ちますね「背筋が凍る」
幽霊がかけた電話でも料金取られるんですね!?
昔の都市伝説「私メリーさん」も毎月電話代が高かったんでしょうかね…
在宅型ぬらりひょん