再殺隊は、ゾンビ化すると言われている88歳以上の老人が死を迎える前に、見つけ出し、次々に捕え、淡々と殺害していった。
その行為は再殺ですらない。
それは、ただの殺人であり、虐殺だった。
そして、述べ454451人の老人の命が奪われた。
その結果。
ゾンビは、老人は、この社会から撲滅された。
ついに、老人のいない世界が誕生したのだ。
その実現に為に、およそ50万人近くのお年寄りの頭は撃ち抜かれ、駆逐された。
そしてこれからも、ゾンビ化の兆しがある者がいれば、即刻再殺される。
…
社会は変化を否定した。
蘇る老人を怪物と定め、
ゾンビを屠る事を正義とした。
この社会の姿は、この人類が望み辿り着いた世界の形である。
…
そしてここから、真の惨劇が始まる。
怪物の存在により視野狭窄に陥っていた人類は、ある重要な事実を忘れていた。
…
…
新たな事実が判明した。
度重なる実験の結果、ゾンビには、僅かながら意識も記憶もある事がわかったのだ。
それはつまり、焼かれながら頭を吹き飛ばされながらも、彼らには、意識があったという事だ。
政府は、その事実を社会から秘匿した。
…
又、新たな問題も浮上していた。
ゾンビ化する年齢が、下がっているというのだ。
つまり、今までは高齢者だけがゾンビ化していたのだが、徐々に、60代、50代、40代の人間も、死後にゾンビ化する兆候が見え始めたのだ。
政府はその事実も隠匿しようとした。
当然だろう。
この事実が明るみに出れば、社会の機能そのものが破壊される危険があるのだから。
























ストーリーがめっちゃ面白い!
エグい、リアル、本当に怖いのは人間、そして哀しい。
この人の作品毎回恐すぎる