一連の話を聞いた両親は、
『お化けかどうかは一旦忘れなさい、合鍵を作って侵入される事件もある。その場を離れず、今すぐ警察に通報しなさい』
言う通りに警察に通報し、程なくコンビニにパトランプが点いたパトカーが到着し、遂に恐怖から開放されたのでした。
その後は警察の方に話を聞いてもらい、家を見てもらったりして、結局異常は見つからなかったのですが、やはり合鍵の可能性も否めないとのことで、その日はマンガ喫茶で一夜を明けました。ホテルも考えはしたのですが、人が居る空間が良かったのです。
翌日以降、管理会社さんが鍵を替える提案をして下さったのですが、やはりどうにも気持ち悪く、家は引っ越すこととなりました。
あれから何年も経ちましたが、二度と同じ経験はしていません。
何故なら、曇り扉がある浴室がトラウマとなってしまって、銭湯や温泉に通い続けているからです。
あの日の体験以降ずっとそうしていたのです。
それは結婚した今でも変わりませんでしたが、やはり経済的な事情や時間の制約もあり、夫と話し合いをしました。
夫『今までは何も言わなかったけど、そろそろトラウマに向き合ってみないか?あの日の君は勇気を出して浴室を飛び出し、トイレの扉を開けて、恐怖と向き合ったじゃないか。これからの生活や未来の為にも、もう一度トライしてみないか?』
私『でもどうしたらいいか…』
夫『そうだ、試しに文章に書いて、ありのままを投稿してみたらどうだろう、どうせなら怖いモノ系のサイトがいい、そこに君の感じた恐怖を全て置いてくる気持ちで、やってみないか?』
こうして私はこの場所に、体験した恐怖談を書き記し、そのトラウマと向き合うこととなったのです。
たしかに、一歩前に進めた気がします。





















怖かったです