スマホを手探りで探し、時間を見る。3時33分。ふざけた時間だ。
このまま朝まで耐えれば……
そう思った瞬間、音が止まった。
張り詰めた空気が部屋を包む。
……何も聞こえない。
だが、確かに「いる」。
俺は覚悟を決め、意を決してそっと目を開けた。
視界の端に、何かが立っている。
暗闇の中、ぼんやりと浮かび上がる顔。
こちらをじっと見ている――
男だ。
笑っている。
歯が見えるほどの笑顔。唇が裂けそうなほど口が開いている。
しかし、異常なのはそこではなかった。
顔が、剥がれていた。
皮膚が裂け、赤黒い肉がむき出しになり、乾いた血がこびりついている。目の部分はくぼみ、口の中には何本も重なった歯が見えた。
――いや、「見せている」。
「お前の顔も、笑わせてやるよ」
乾いた声が聞こえた。
次の瞬間、男の手が俺の顔に伸びた。
指の爪は剥がれ、肉の隙間から白い骨がのぞいていた。その手が俺の頬に触れる。ひんやりとしていて、ぬめりがある。
ぐにゃ。
何かが流れた。
熱くて、ドロリとした感触。
「痛い」
と思う間もなく、俺の皮膚が引っ張られる。裂ける。
ぴちっ。
――笑え。
ばちんっ。
――笑え。
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