Hも衝撃波を浴びて失神した。
『死神その顔は』
死神の顔に角と牙があり体も大きくなってまるで伝説上の鬼だ。
『死神は職業で正体は雷神だ』
歩行者天国は駆けつけた警官や救急隊員でごった返しになっている。死神は人混みに隠れて俺が落としたナイフを拾いあげた。
『証拠隠滅すれば通り魔事件はなかったことになる』
Hは最初の犠牲者だったのだ。
『たとえ死刑はなくなってもどの道感電死だろう』
死神は蝋燭のカードを見せた。一度消えた炎が再び点灯している。
『どうやら助かるようだ』
カードに押された売約済みの文字が消えていく。
『死神は人間の運命に干渉できないのではないのか?』
俺は北風の言葉を繰り返した。
『死神は干渉できなくても雷は自然現実だからな』
自然現象は神の気まぐれで起きるものだ。
『ここは歩行者天国だから神様がいてもおかしくない』
死刑はなかった。感電死もしていない。それなら俺はまだ生きているはずだ。
『病院で降ろしてやろう。次に目覚めたらベッドの上にいる』
病院を退院したら中退した大学の教育学部に復学するつもりだが、小学校教員になれるかは神のみぞ知るである。
完結
最後までお付き合いありがとうございます。次回作をご期待下さい。
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投稿者のグレートリングです。
バッドエンドで終わらせるつもりがハッピーエンドになりました。小説を書くのは難しいものです。
nice!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
怖いと言うよりいい話だった
主人公も生きる運命に変わったんですか!
Hさんも生きてて本当に良かった!
ハッピーエンド万歳!