田舎のこんびにえんすすとあ
投稿者:ねこじろう (147)
人形は茶髪をキチンと七三に分けた彫りの深い西洋的な顔立ちをしており、細身の体躯に某メジャーコンビニエンスストアの緑の縦縞の制服を着ていた。
私は恐る恐る店内に入ると、左側の机に置かれたクーラーボックスの蓋を開けてから中を覗いてみる。
そこには氷に浸かったビールやジュースがあった。
私はそこから缶コーラを一缶取り出した。
缶の表面には黒マジックで150円と書かれている。
私はバッグから財布を取り出してから硬貨を出そうとしたが、あいにく1円もなかった。
最近はほとんど携帯で支払いをしているからだ。
私はいけないことと思いながらも喉の渇きに勝てず思わず缶の蓋を開けると、ゴクゴクとコーラを飲む。
爽やかな甘い液体が一気に体の隅々に染み渡っていくのを感じる。
全てを飲み干しホッと一息ついた時だった。
「ハハハ、、ドロボウダ」
いきなり耳に飛び込んできた幼い男の子の声に、私ははっと息を飲む。
思わず左側に座る制服姿のマネキンに視線をやる。
マネキンはその人工的な笑みを浮かべた顔でただ正面を向いている。
そばまで歩き恐る恐る左手を伸ばしその顔の前にかざすと、上下に動かしてみる。
だが無機質な二つの瞳はただ虚空の一点を見詰めているだけだ。
無線飲食の罪悪感からあり得ない声が聞こえたのだろうか?
私はそう決めつけると、空の缶を机に置いてからくるりと振り返るとカーテンの方へと歩く。
その時だ。
ゾクリと背中に刺すような気配を感じ足が止まった。
そしてゆっくり肩越しに背後に視線をやった時には、マネキンは無表情で私の真後ろに立っていた。
「ひっ!」
私は小さく悲鳴を上げると素早くカーテンを開け、外に飛び出す。
そして暗い山道を必死に走り出した。
いや、お祓いに行く前に金を払いに行けよ(笑)
マネキンの手に150円握らせろ
確かに(笑)
━ねこじろう
マネキン正しい!
150円の怨念(@ ̄□ ̄@;)!!笑
━ねこじろう