田舎のこんびにえんすすとあ
投稿者:ねこじろう (147)
私は喉がカラカラだということに気付く。
暦上は初秋とはいえ、夜になってもまだまだ気温は暑く空気は乾燥していた。
かといってこんな田舎の山道沿いに商店などあろうはずもない。
しょうがないから我慢しながら歩いていると、前方右手の路肩の中に朱色の灯りがボンヤリ灯っているのに気付く。
訝しく思いながらそこに近づいてみると、広めの路肩内に沿うようにしてパーティションで縦長に囲われた一角があった。
━何なの、これは?
などと思いながら道路に面した側のパーティションの正面に立つと、表面に何か書かれているみたいなので携帯ライトで照らしてみる。
縦2メートル横3メートルほどのその表面は緑白青と横に三等分に塗りつぶされている。
しかも真ん中の白い部分には”FAMILY MARK”と書かれていて、その下の青い部分には”酒•たばこ”と書かれていた。
─なにFAMILY MARK(ファミリーマーク)って?
コンビニのつもりなの?
ちょっと怪しすぎるんだけど、、、
と苦笑しながらさらに見ていると、そのパーティションの左側に安っぽい白のカーテンが取り付けられているのに気付く。
どうやらそこが入口のようだ。
私は恐る恐る中を覗いてみた。
※※※※※※※※※※
そこは6帖ほどある横長の長方形型のスペース。
天井部分はブルーのビニールシートで覆われその真ん中辺りには一個の裸電球がぶら下げられていて、安っぽい暖色系の灯火で店内を照らしていた。
向かいなパーティションの面に沿って腰高の大きめの机がいくつか並んでおり、その上には野菜や肉、果物、米などの食材、他にも洗剤やタワシなどの生活雑貨が漫然と並べられている。
さらに左端の机の上にはクーラーボックス、その横にタバコも数種置かれていた。
そして机の端には四角い透明の箱が置かれていて、「代金はこちらに」と書かれた紙が表に貼られている。
中には賽銭箱のように小銭やお札が入っていた。
そんなものよりなにより私の目を引いたのは、室内左片隅にある椅子に座ったマネキンのような人形だ。
いや、お祓いに行く前に金を払いに行けよ(笑)
マネキンの手に150円握らせろ
確かに(笑)
━ねこじろう
マネキン正しい!
150円の怨念(@ ̄□ ̄@;)!!笑
━ねこじろう