田舎のこんびにえんすすとあ
投稿者:ねこじろう (147)
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だが100メートルほどの辺りで、ヒールのある靴を履いていた私は派手に転んでしまう。
膝に鋭い痛みが走る。
どうやら膝を挫いたようだ。
なんとか四つん這いになりながら後方に視線をやった瞬間、全身に悪寒が走った。
淡い街灯の光に照らされながら、緑の縦じまの制服姿をしたマネキンがカクカクとぎこちない動きをしながら、こっちに向かって歩いてくる。
私は膝を片手で押さえなんとか立ち上がると、痛みに耐えよろめきながらまた走り出した。
すると突然左前方から白い二つの光が射し込んできて、目がくらむ。
思わずかざした手のひらの狭間から覗き見ていると、一台の軽トラがこちらに近づいて来てから私の左側で停車した。
運転席のウインドウが下り日に焼けたおじさんの顔が現れ「どうした?」と心配そうに声をかける。
「お願いです、助けてください」と言う私に、状況を何気に察したのか「早く車に乗りなさい」と言ってくれた。
それから私は、親切な地元のおじさんのおかげで駅まで無事に行き着くことが出来る。
道中おじさんに奇妙なコンビニでの恐ろしい体験を話したのだが、おじさんは不思議そうな顔で「あんなところにコンビニなんかないがなあ」と首を傾げていた。
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翌朝足の治療で病院に行った私は会社を休む。
ケガはそこまで大事には至ってなくて、打撲傷くらいですんだ。
私は左膝に巻かれた包帯を気にしながら病院内のコンビニに立ち寄ろうとしたが、緑白青の看板が視界に入った瞬間足が止まり店内に入ることが出来なかった。
どうやら軽いトラウマになっているようだ。
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それからというもの、私は日常のふとした時にあの不気味なマネキンを見かけるようになった。
例えば会社の帰り、緑白青看板以外のコンビニに立ち寄り何気に書籍棚背後に目をやると、ウインドウに映る私の背後にあの緑の縦じまの制服を着たマネキンが立っていることがある。
いや、お祓いに行く前に金を払いに行けよ(笑)
マネキンの手に150円握らせろ
確かに(笑)
━ねこじろう
マネキン正しい!
150円の怨念(@ ̄□ ̄@;)!!笑
━ねこじろう