女と猫のいる牢屋
投稿者:化け學 (3)
長編
2024/10/14
17:08
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どうにか出口まで辿り着き、扉を開ける事が出来た。振り返って猫達を見た。みんなこっちを見ている。本当は扉を開けっぱなしにして逃がしてあげたいが、リスクが高過ぎるので諦めるしか無かった。ごめんなって思いながら静かに扉を閉めた。
外の空気は今まで息ができていなかったと錯覚してしまうくらい清々しかった。一目散に走って逃げて、家に戻ってすぐに鍵を掛けた。
そこからしばらくの間は見つかるんじゃないかと、そわそわしながら隠れて生活する事になった。
近所を血眼になって探し回っているに違いない。
山口まで逃亡した脱獄犯がそれでもあっさり捕まったのだ。外に出ればすぐに捕まってしまうだろう。
でも、何が一番キツかったかと言うと、それは僕が重めの猫アレルギーだったという事だ。しばらく目開けられへんくらい顔パンパンなったから、そもそも家から出る事が出来なくなった。
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押しに弱くて断れない男にイライラする
ねこ 逃がしてあげてほしかった