彼女の部屋の片隅にいた【あれ】の話
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/07/03
12:04
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3階で降り、彼女の背中に従いながら薄暗い廊下を真っすぐ進んだ。
右上方から射し込む夕暮れ時特有の西陽が眩しい。
未菜の自宅は廊下一番奥の角部屋だった。
※※※※※※※※※※
玄関上がり奥に洋室と和室が一間ずつ。
あとはトイレと浴室というシンプルな間取りだ。
洋室はリビングで、きちんと片付けられていた。
壁際にあるソファーに座ると、未菜は台所でコーヒーを準備してから二人分をガラステーブルに置く。
それからしばらく香ばしい香りを味わいながら、また二人で会話を楽しんでいた。
そして会話が途切れ一時の静寂が訪れた後、改めて話題をふろうかとした時だ。
何だろう?
ゾクリと射すような気配を背中に感じた俺は恐る恐る振り返り、そちらに目線を動かす。
先にあるのは隣の和室とを区切る襖。
俺は向き直ると、
「誰かいるの?」と、
隣に座る未菜の横顔を見て尋ねる。
だが彼女はただうつ向いたまま、無言でコーヒーカップを口に運んでいるだけだ。
気になった俺は立ち上がると襖のところまで歩き少し開けると、中を覗いてみる。
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面白かった!
コメントありがとうございます!
─ねこじろう
もっと評価されていい作品ですよね~!
応援してます。
とく
ありがとうございます
─ねこじろう
ひきこまれました。
こういう話すきです。
コメントありがとうございます
─ねこじろう