解体業者の怖い話
投稿者:とくのしん (65)
「これまで色んな解体現場に携わってきたけどさ。こう・・・心が締め付けられるようなそんな思いをしたのは初めてだったな」
そんな思いで解体作業を見守りながら、家屋の約半分ほど解体が進んでときだった。
「うああああああああああああああああああああああああああああああ」
背後から絶叫が響いた。その声に振り向くと田宮さんが、凄い勢いで家屋に向かって走っていた。
「田宮さん!あぶねぇよ!」
静止する角田さんの言葉が聞こえないのか、そのまま家屋の中へと田宮さんは姿を消した。田宮さんが家屋に入ったにも関わらず、バックホーの解体作業が止まる気配はない。
「おい!止めろ止めろ!止めろって!!!」
角田さんは従業員にバックホーを止めるよう促した。エンジン音で聞こえないのか、従業員はなかなか作業を止めない。
「バカ野郎!人が入っただろう!止めろって言ってんだよ!」
思い切り怒鳴りつけて、ようやく従業員は角田さんの言葉に気づいた。
「社長、どうかしたんですか?」
「どうかじゃねぇだろ!人が家ん中に入っていっただろう!?」
「え?マジッスか?マジで気づかなかったです」
「気づかなかったじゃねぇよ!エンジン切って降りてこい!」
運転していた従業員を怒鳴り付け、周りの従業員を集めて家屋に近づく。家屋は文字通り半壊しており、そのなかで田宮さんが巻き込まれていないことを祈らざる得なかった。
「田宮さーん!おーい!田宮さん!無事か?無事なら返事してくれ!」
祈る思いで大声で呼びかけるが返答はない。何度も呼びかける角田さんに他の従業員が声をかけてきた。
「社長、いきなりどうかしたんですか?」
「さっきここの人が叫び声あげながら家に飛び込んだだろ?」
「え・・・?いや、自分見てないです」
その従業員の一言を皮切りに、誰もが戸惑いの声をあげた。自分も見ていないと。
「お前ら、こんだけいて誰も見てないわけないだろ。今日、作業始めたときからずっと入口のところで見ていた人がいたよな?その人だよその人」
「そんな人いました・・・?」
「今日だけじゃなくてさ、解体始めてからずっと様子見ていた人だよ!」
「社長・・・怖いこと言わないでくださいよ。そんな人、いませんよ・・・」
そこにいた従業員全員が田宮さんを見ていないと言い切った。
「そのとき全身に悪寒が走ったね。今までずっとその様子を見ていた田宮さんをうちの従業員が誰も見ていないっていうんだよ。俺がたまに話しかけていただろ?って聞いたらさ、たまに社長が敷地外にふらっと出て行ったなくらいにしか思っていなかったって。みんなそういうんだよ」
その状況に角田さんは戸惑いながらも念のため警察と救急へ連絡をした。家の解体作業に住人が巻き込まれた可能性があると通報をしたのだ。
包茎様の後じゃなに出してもダメだな
嫉妬してないで投稿しろよw
↑それなら自分でお書きになってみてはどうですか?
いつも楽しく拝読させて頂いております。誰が何と言おうと素晴らしい文章力と内容です。応援しております。
なんか新興宗教みたいでこわいね。
たくさんの投票ありがとうございました。
とくのしん