テレフォンアポインター麗奈の悪夢
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/06/08
09:54
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だから俺、、、おれ、、、」
それからしばらく男の嗚咽が続く。
そしてそれがようやく止んだ後、彼女は「それは辛かったでしょう。その気持ち良く分かりますよ」と出来るだけ気持ちを込めて言葉を返す。
すると男はしばらく黙り込むと電話を切る。
それからも、
─許さないぞ許さないぞ許さないぞ許さないぞ許さないぞ、、、
とひたすら繰り返したりとか
─もう無理、、わたし限界よ、、
とあきらめた感じで呟いたりとか
─どうして?どうして私だけがあんな目に合わないといけなかったの?
等という感じで電話はほとんど途切れず、その全ての悲痛な訴えに応対していた麗奈は徐々に頭が朦朧としだしていた。
そして終いには頭の中が真っ白になり意識を失いかけた彼女は、思わず机に突っ伏す。
すると
再び室内に鳴り響く単調なブザー音。
驚いて顔を上げる麗奈。
またあの男の声がする。
「ご苦労様でした。それでは受話器を置いて下さい」
※※※※※※※※※※
結局彼女は翌日も頑張ってこの奇妙なテレアポのバイトに行ったが、その日の朝方アパートにたどり着くと、そのまま床に倒れこんだ。
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電話📞の相手は、誰だったのだろう。
(ꏿ﹏ꏿ;)