今、蘇る霊
投稿者:八尺マン (47)
すべてだ
「なるほど。それはなかなか興味深いですね。さて、どうしましょうかね。とりあえず会って話しましょうか。うちの会社に・・・というとちょっと怖いか。貴方の指定するお店に行きますよ。ファミレスとか。そこで会いましょう。それなら怖くないでしょ?」
どうやら、もう話は進んでいるらしい
この軽いカンジ
正直あまり依頼したくないが、しかし、他に手がないのは確かだ
「わかりました。では、○○駅の近くのファミレスでお願いします」
「了解です。じゃあ、明日とかで大丈夫ですか?」
「ええ。明日の14時なら大丈夫です」
「OKです。では、その時間に。で、その時にその子供向けの物を持ってきてくれませんか?話にあったベビーチェアとか。他のでもいいですけど。よろしくお願いします」
それで話は終わった
子供向けの物を持ってきてくれ、か
それで霊の痕跡がないか調べるつもりだろうか
俺は家の中を探すことにした
妻は昨日から、もうここにいられないと実家に戻っている
俺が探すしかない
俺は妻の部屋に入り、探してみると押し入れにベビーチェアがあった
これを持っていくか
いや、持ち歩くにちょっとデカいな
他にはとゴミ箱を見るとチョコビスケットの空箱があった
昨日、またカバンにあったと妻が騒いでいたやつだ
こっちを持っていこう
翌日、俺は指定したファミレスに行くと、一人の中年の男が店の前にいた
俺が近づくとあっちから声を掛けてきた
「どうも。オカルト絡みの件でご相談された方ですね。立花です。よろしくお願いします」
ぼさぼさの髪に無精ひげの瘦せ型の男だった
俺はその男と一緒にファミレスに入った
「いや、大変な目に遭いましたね。大抵がラップ音とか変な声とか目に見えないものだったりするんですけどね。それで、例のものは持ってきてくれました?」
俺はチョコビスケットの空箱をテーブルの上に出した
事実は小説より奇なり、ですね。
うわっ\(>_<)/
心霊騒ぎと思ったら奥様の浮気でした…からのどんでん返し。
最後に残った謎は、奥さんはベビーカーと5歳児の矛盾を理解していたのか(怖)。