座敷童の相対性理論
投稿者:竹倉 (9)
かくして日も暮れた頃、父のご実家に無事到着するや否や、祖父祖母への挨拶もそこそこに、俺は彼女を探し回った。
その姿は恐らく両親たちから見て奇異に映ったであろう。
しかしまた都合良く見つかるものでもない。尚且つ田舎の家は広すぎる。
俺はそこで初めて祖父祖母に彼女のことをぶちまけてみた。
「おじーちゃん、おばーちゃん!」
「おお、なんだね?」
「あのねっ!おかっぱの着物のおねーさん、今日は来てないの?!」
始めは何の事やらと聞いていた祖父だったが、拙い記憶の中から5年前の話をしたところ、非常に驚いた様子であった。
勿論、供え物を食った件も必死に弁明した。
「いやぁ、どでんしたなぁ。まさか我が家に、ぼっこさんがおられるとは思わなんだぁ。どおりで神棚から菓子がなぐなるわけだべ」
祖父は祖母を呼んで
「ばーさんよ、明日から神棚には菓子ではなぐ、夜船を供えねばなんねぇよ」
そう言うと大声で笑いながら父と一緒に近所の寄り合い(飲み会ともいう)に出かけていった。
母と祖母は餡を炊くためにせせこましく勝手場にこもり始めた。
….このシチュエーション
たしか5年前にも似たような状があったような気がする。
10歳の俺は “デジャヴ” なんて言葉は知らなかったであろう。
この既視感。
子供心にこれから起こるであろう出来事にハラハラというか、わくわくしていた。
この緊張感。
記憶に間違いがなければ…..
恐らく、恐らくこの襖がもうすぐ…
「坊よ、そっちは客間だぁ。座敷さこっちよ。はようこ」
続きが気になります
えっ 続き気になる
文末は書き途中かな?面白いから続きが気になりました。
え、続きは?
お世話になっております。投稿主です。
下書きのメモ帳から全文をコピペしたつもりだったのですが、何故か中途半端なペーストとなってしまいました。
ネタではなく、メモ帳からも後半部がなくなってしまっています(酔ってなんかしたっぽい)
記憶を振り絞り、続きをアップしたいと思いますので、覚えていたらまた読んでやってくださいm(_ _)m
ちょっ、今、岩手の爺ちゃんちで荷物運び出してるわ!って、気持ちで読んでました😀
続き、楽しみに待っています。
「寄り合いから帰ってきた祖父と父の顔つきが険しかった」というところが気になりました。何か起こるのかな?
続き楽しみに待ってます!
とてもノスタルジックで香るお話でした。
続きが気になりますが高校生になった主人公が座敷わらしに会えたのかそれはまた別のお話という終わり方も良いのでは感じました。
今更投稿主です。
これ書いていた当時、自分的にはこれ以上ない作品としてアップしました。
結果的に後半紛失となりましたが、何度書き直しても、どうにもしっくりきません。
終わりは決してハッピーエンドではなかったです。むしろ鬱エンド。
嗚呼、きちんとバックアップを取っておけばよかった。