骨壺の影響

嫁が学生時代からお世話になっている恩師（女性）の所へ荷物を届けに行った時の話です。

私はその恩師にまだ会った事が無かったので、一緒に行ってご挨拶させてもらいました。

その方は丈夫そうなコンクリートで作られた築年数30年程のマンションに暮らしております。

最初は入口でお話しさせて頂いたのですが立ち話もなんだからと言って家の中へ案内して下さりました。

玄関開けたら正面に廊下でその先に居間。右手に2、3部屋程あり、マンションの外観で見るより中は綺麗で広かったです。

ただコンクリートの重々しい作りのせいか空気は重く、家の中も暗い印象。

早速居間に案内されたのですが、部屋の奥に骨壺の箱と写真が飾られておりました。

私は旦那様が他界されてるとは知らなかったので少し驚きました。

恩師の方はそこには触れずテレビを付けお茶やケーキ等だして下さり、色々な世間話をし始めたので、私はその骨壺を背に座って二人の会話に入っていきます。

その内テレビから緊急地震速報の音が流れ、『東北の方で震度3程の揺れを観測』とニュースが流れました。

最初は3人で『大丈夫かな~？』と心配していたのですが、二人はすぐに世間話に戻り、私は第二波来るかな~と警戒態勢。

多少緊張していたせいもあったのですが、意識していると部屋の隅々からきしむ音や、隣の部屋からか男の人の声がかすかに聞こえたりと（見た目の割に意外とこの建物はもろいのか？）なんて思ったりしていました。