【short_77】世界の終わりを予言した占い師
投稿者:kana (210)
よく当たると噂された人気の占い師、通称〈命の母〉が、最近暗い顔をしている。
占いの館も休んでおり、他の占い師仲間も心配していた。
皆で相談し〈命の母〉の住むマンションへ行ってみた。
「どうしたんだい、最近顔見せないけど」「みんな心配しているよ」
〈命の母〉は仲間を部屋に通して、ある重大なことを語り始めた。
「3日後、大地震が来るわ。そして真っ暗闇に包まれて、世界は滅亡するのよ」
そんなことを言いだした。
「まさか、そんなねぇ・・・」と言うと〈命の母〉は少し怒り、「何度やっても同じ答えしか出てこないのよ!! あなたたちも占い師なら3日後を占ってごらんなさいよ!!」と言う。
そんな流れで仕方なくみんなそれぞれの方法で3日後を占ってみた。
「なんにもないな・・・」「確かにちょっと不吉なカードは出てるようだけど・・・」
「う~ん。どうかなぁ、ほんとに地球が滅亡するの??」
命の母は「あなたたちの能力じゃ本当の未来は見えないのでしょうね!!」と、
少し小バカにするようなことを言い放った。
「う~ん、じゃあいいじゃないか。3日後なんだろ?3日たてばホントかウソかすぐにわかることだ。ケンカしたって始まらない。じゃあそーゆーことで、ボクらは帰るよ」
なんとなく喧嘩別れのような感じで仲間たちはその場を去った。
古いマンションのエレベーターがもっさり動いている。
まるで今の彼らの気持ちを代弁しているかのように重たい動きだ。
果たして3日後・・・大地震が発生した。震度5弱。津波の恐れはなし。
「ふぅ~地震が来たときはびっくりしたけど、なんともないじゃないか。大丈夫だ」
占い師仲間たちは真実を問うべく〈命の母〉に再び会いに行った。
しかし〈命の母〉は亡くなっていた。地震でパニックになり、エレベーターで逃げようとしたところエレベーターが壊れ、命の母の首を挟んだまま動いてしまい、そのまま頭部切断・・・。即死だった。 彼女は世界の終わりではなく、自分の終わりを視ていたのだ。
kanaです。このお話は実は昨年末の12/29に書き上げており、年初早々UPするつもりでいたのですが、年初から大地震が発生したりで、公開自粛させていただいておりました。・・・でも最近もずっと群発地震が続いていてちょっと怖いですねぇ。
↑あれ・・・よく考えたら、29日に書いて、三日後大地震が来るって・・・1/1か・・・。
以前にも類似事件の発生で公開延期したって話なかったです?
まさか予言のホラー作家…?
(ノдヽ)ぴぇ
怖!
↑コメントありがとうございます。いろいろ偶然が重なってニュースになるキーワードを事前に拾ってしまうことはよくあります。ただ、予言とは言えなですよねぇ~ほんとに予言できるなら鳥山明先生の事とか、でかい事当てて見ろよと、ねぇ。予言するぞ~~って身構えて当たったことないし。
でも、そーゆー小さくて役に立たない予知みたいな予感みたいなのはホント日常茶飯事。
「夢で天啓を得た」とか「予知・正夢」とかって割とそういうものですよね。
起きてる間に無意識で集めた情報を寝てる間に脳が整理して、起きたときにそれを覚えてると「あれ?」ってなる。
記憶力とか情報処理能力とかが高いんですかね。
脳のなんらかの領域が活発?でヽ(・ω・)ノ