まりあさま
投稿者:ねこじろう (147)
苦し気な音と共に午後の陽光が小屋の中をあからさまにしていく中、「あっ!」と思わず声を出した。
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四畳半くらいだろうか。
左右の壁には何だろう、古びた肖像画が貼られている。
よく見るとそれは昔のキリスト教の宣教師の姿のようだ。
皆黒いマントを纏い十字架を持ち、祈るような目で遠くをじっと見つめている。
歴史の教科書に載ってたようなやつだ。
そしてそれらの肖像画の周りには無数の短冊が、びっしり貼られていた。
そこにはどれもこれも「魂は永遠です」と書かれている。
字は様々で全て違う人が書いたもののようであったが、どれもこれもひらがなやカタカナで書かれており、あまり上手なものはなかった。
目を引いたのは小屋の一番奥のところだ。
そこには白い布が被せられた祭壇らしきものがあり、その上にはシスターのような黒い宗教着に身を包んだ人形?らしきものが仰向けに寝かせられていて周囲を無数の花が囲んでいた。
恐る恐る近づき改めてそれを見た途端、僕は背筋が凍り付いた。
それは顔も手も足もミイラのように干からびており、正に亡骸そのものだった。
そしてその背後の壁には横向きの白い垂れ幕が掲げられており、
「いずれ来るべき
まりあさまの復活のために
我らは喜んでその魂を捧げます
神はいつも、あなたとともに」
と入口扉と同じような赤いペンキで大きく書かれていた。
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扉を開けたまましばらく唖然としながら小屋の中を見ていると、後ろの方から何か射すような視線を感じ思わず振り向いた。
急いで小屋を出て、ぐるりと周囲を見渡してみる。
続きを期待してます!
えっ?
えっ?
なんなん
なんなんなんなんなん?