【インドノニキ】
投稿者:青年将校 (7)
皆さん寝台列車をご存知ですか?
日本だと新幹線やバス、飛行機で全国どこでも行けるのであまり馴染みがないですよね。
でも国土が広く、飛行機移動が贅沢な国では寝台列車が今も運行しています。
今回はそんな寝台列車での体験談です。
この夏、僕は友達と2人でインド旅行に行きました。
コロナも明け、久しぶりに海外でカオスに触れたいと計画したものでした。
目的地はガンジス川です。
あまり知られていませんが、実はインドはとても大きな国です。
首都からガンジス川のあるヴァラナシという街まで車で13時間かかります。
普通なら飛行機ですが、僕達はあえて寝台列車での深夜移動を選びました。
車両は2A。
上から2番目のランクです。
他の車両は案の定、人で溢れかえってましたが、僕達の車両は、冷房も効いており想像よりずっと快適でした。
チケットの番号を頼りに座席を探します。
通路とカーテンで仕切られた空間に2つの2段ベッドがありました。
どうやらそのうち一方が私達の座席のようです。
隣のベッドとの仕切りはありません。
私は上のベッドで寝ることにしました。
少しすると通路との仕切りのカーテンが空き、隣のベッドの乗客が入ってきました。
幸運にも人の良さそうな老婦人と、優しそうな30代くらいの息子さんでした。
片言の英語で挨拶をした後、4人で少し談笑し、ガンジス川がどれほど尊い聖地なのか、ヴァラナシの街がどれだけ素晴らしいのかを教えて貰いました。
どうやらとても信心深い母子のようです。
寝る前には自家製のチャイも振る舞ってくれました。
冷房で冷え切った身体が温かいチャイでほぐれていきます。
旅先で思いがけない良い出会いをした。
そう思い心地よく眠りにつきました。
どれくらいの時間が経ったでしょうか。
冷房で揺れるカーテンが足に当たったせいで僕は目を覚ましました。
寝台列車は夜、電気が消えるため真っ暗です。
何時だろう?とスマホに手を伸ばしかけたその時。
海外の新台列車は違う意味で怖いですよね。