火葬技師Mの悪夢
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2023/08/25
17:45
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火葬完了後男は言っていた通り、残った骨を全てかき集めてケースに収め、あとの2人を引き連れて建物を出ると、黒い車で暗闇の中に消えていった。
雨はいつの間にか止んでいた。
俺は玄関前のエントランスに立つとポケットに手を突っ込み、男のくれた札束の感触を確認する。
そしてさっきまでの悪夢のような出来事が間違いなく現実のことだったということを改めてひしひしと実感していた。
【了】
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緊張感がすごくてハラハラしました。
コメントありがとうございます。─ねこじろう
場景を想像したらゾッとした。
こういう話は嫌いじゃないぞ?
悪党焼き払ったの気持ち良すぎ
仕事ぶりが評価され、闇葬儀は繁盛した。私もそこそこの蓄えができ、生活にも余裕が出て来た。必殺仕事人の気分。そう、あの日までは。今、檻を見つめながら思う。情けない生活を送っていたあの日、黒光りする車を見た瞬間、自分は死んでいたのだ。世の中、理不尽なことだらけ。正義なんて存在しない。当たり前だ、自然界を見ればわかる。議員のどら息子?些細なことだ。いずれ皆、死ぬ。世の中、ひとりやふたり、いなくなっても、何事もなかったかのように時間は過ぎて行く。さあ、次の世界へ、いざ。
皆様、コメントありがとうございます。
ねこじろう
私刑執行されたのですね。
主人公の年齢設定だけが少し気になってしまいました。