ケイドロ
投稿者:リュウゼツラン (24)
僕の恐怖心は限界値に達し、悲鳴をあげてしまいそうになるけれど、男の目が笑っていないのに気付くと、悲鳴ではなく涙が零れてしまう。
「他の奴には俺が送ってくれるから先に帰っていいよって言え」
僕の肩に置かれた男の手は、徐々に力を増していき、肩の骨が折れるんじゃないかってくらい強く握られる。
もちろんそんな状況で断れるはずなんてなくて、僕は涙声で「おじさんと帰るから先に行って」とみんなに伝える。
僕は校庭に残され、男は「よし、行こうか」と僕の手を握りしめる。
引き摺るように校門から連れ出され、自宅とは全然違う方向に向かっているのに気づいた時には、男の舌が僕の唇を舐め回し始めていた。
混乱し、声が出せない。
先程強く掴まれた肩はまだ痛くて、多分逆らったら殺されると思った。
髪の毛を捕まれ、薄暗い公園に連れ込まれた僕は、これから何が起こるのか分からない怖さに失禁してしまう。
でも、僕はそれ以上何もされなかった。
複数人の教師が追いかけてきて助け出してくれたからだ。
僕の様子がおかしいことに気づいた淳也は、帰った振りをして、まだ職員室に残っていた先生に状況を伝えてくれたらしい。
先生たちは警察にも通報し、男性教師は全員で僕を追跡し、間一髪僕は助け出されたというわけだった。
流石に分が悪いと思ったのか、ケイドロの時とは比べ物にならない速さで男は逃げ去り、僕は無事救出されたけれど、その日から大人の男性を見ると冷や汗が止まらなくなってしまう。
一年が経って、少しずつそのトラウマも消え始めた頃に、あの時の男が逮捕されたというニュースを観る。
男は過去に9人の男児に性的暴行をした後に殺害して、バラバラに解体した死体は自宅の庭に埋めていたとのことだった。
忘れかけていた傷を広げられた思いだったけれど、何にしても捕まってくれてよかった。
あの日以来、僕は一度もケイドロをしていない。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いでも現実的で不審者 これで不審者への警戒が高まりました。とても良いです
学校に部外者は入れないようにするべき!!
以外に怖かった
怖いですね。