その後、貴志の死を事故に見せかける細工をいくつも施し、自分は息子を失ったショックでおかしくなった振りをしたりと、事件の容疑が自分に向かないようあれこれ画策したのだろう。
裁判はトントン拍子に進み、執行猶予は付かず実刑判決で叔母は刑務所に服役する。
刑務所での叔母は、毎日クスクス笑いながら他人の食事を取ってしまうらしい。
しかも、所構わずおしっこをしているのだとか。
叔母はおかしくなった振りをしているのだろうか。
事件直後も、おかしくなった振りをしていたのだろうか。
僕には分からない。
ひとつだけ確かなのは、僕が大好きだった叔母はもうどこにもいないということだけだ。
前のページ
2/2
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 36票
♪あんなに大好きだったのに
叔母さんはもう違う色
せめてこの月明かりの下で
静かな眠りを … ♪