【目的地】
投稿者:no54ヌューダ (1)
すると、私が駆け寄るまでもなく、キャアキャア言いながらサキとなーちゃんがもつれるようにして車から降りてきた。なーちゃんはワンワン泣きながら、私に飛びついてきた。サキも顔面蒼白で、見るからにガタガタと震えていた。
「りかちゃん!りかちゃん!ヤバいよ!車、なんか変な手形が付いてる!」
「マジでヤバいの、なんか血みたいな色で、ちょっともう見れない。ほんとに悪いんだけど、水とぞうきんかなにか借りていい?あれつけたまま帰るのは絶対イヤ」
わたしは泣きじゃくるなーちゃんをなだめ、おそるおそるフロントガラスのほうへ回っていった。
そこには、他と比べてハッキリ手形が付いていた。
血、と表現するには少し大げさだが……薄い赤茶っぽい色の手形だった。濁った泥水に手を付けて、それをバン!と押し付けたような。
誰かのいたずら?
私の家はかなり奥まった場所にある。近所の人でもない限り、そこに家があるなんて誰も知らないんじゃないかとすら思う。
そんなところまでわざわざきて、こんないたずらを?
むしろその方がずっと恐ろしい気もしたが……とにかく、このまま放っておくのは相当に気味が悪いので、庭の水まき用ホースとぞうきんを使い、3人で車をきれいにした。
その途中に何か怪奇現象が起きる、なんてことはなかった。
だが、この話には本当に小さな後日談がある。
わたしがこの話を、電話越しに別な友達に話していた時のことだ。
「……そうそう、めっちゃ怖かったんだよ。ほんと、シャレにならないと思ったね。……ん?ゴロ、どうしたの」
飼っている猫が、じいっとカーテンの方を見ている。
「なあに、どうしたの。……なんかね、猫が外を見たがってる。うん、そうそう。アハハ」
何の気なしに立ち上がって、シャーっとカーテンを開ける。
すぐに視界に入った。
ちょうど目線の高さ。
窓に手形が付いている。
今ついたのかどうかなんて分からない。とにかく私はすぐにカーテンを閉めて、知らないフリをするしかなかった。外にいるかもしれない何かに。
さて、この話を打ち込んでいるパソコンの向こう、すぐ目の前にカーテンの閉まった窓がある。数年前のことで、今更怖くはない。怖くはないが、……。
開けてみよう。
こういうのが一番ありそうだから怖い
一人だったらパニックになって事故る。
そしたらs吐噶喇男の人が入ってきて…想像しただけで恐怖
誤字った外から男の人が
心配でしたらお祓いされたら気持ちが落ち着くと思います。