子どもには見えるもの
投稿者:ぴゃーの (4)
短編
2023/02/23
02:08
766view
息子が5歳のころまで、息子にしか見えない何かがいました。
黄色いおじさん、白いおじさん、ピンクのおじさん、カラフルなおじさん。怖くない、いい人、僕が見えてておじさんびっくりしてる。と。我が家にいたり、実家にもいたり、いとこの家にもいました。
ピンクのおじさんは恥ずかしがり屋だから、どこかに行っちゃった。黄色いおじさんももう来ないかも。お母さんが騒ぎすぎたよ。と、息子が言った日を境に、本当に息子はおじさんたちに会えなくなったらしいです。
他にも、実家で飼っていた愛犬が亡くなって数か月後、僕、ワンコと一緒に寝ているよ。と言ってきました。お母さんの方に行くんだけど、お母さんが気が付かないから、僕と寝てるよ。朝になると、お空に帰るよ。と教えてくれました。死んだおじいちゃんが、朝には帰っておいでと言っているから、おじいちゃんも寂しいから帰ってあげるんだって。と。
5歳児がここまで作り話もしないだろう、本当に一緒に寝ているんだろうと、びっくりしました。おじいちゃんはお墓参りに行ったら、お墓にはきている時がある。とも言っていました。
でもこれが、大きくなるにつれて、何にも見えない感じなくなりました。現在、中学1年生ですが、おじさんのこともワンコのことも、おじいちゃんのことも。何も覚えていないそうです。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 6票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。