被災地のH橋
投稿者:イエティ (51)
車で2時間、Bの自宅に着く。Bとはしばらくぶりの再会となった。
深夜2時頃、H橋に到着したA,Bは車のライトをスモールランプのみにし、
時速10kmくらいで、ゆっくりゆっくり進んだ。
橋の入り口から坂の中腹までは何ともなく、
やっぱりデマかな~なんて話しながら進んでいた。
頂上に差し掛かる直前、突然スモールランプが切れた。
驚いたAは、咄嗟にヘッドライトを全て点灯させたが、すぐに全て切れてしまった。
本当にやばいところに来てしまったんだ、そう思ったAとBは、
ごめんなさいごめんなさいと言いながら進み続けた。
そして頂上にたどり着いたその時、車のエンジンが勝手に停止した。
二人は車から急いで降り、走って橋を抜け出そうとした。
が、Bの足がもつれ、歩道に置いてあった花を海に落としてしまった。
その時だった。
後ろから、急に笑い声が聞こえてきた。
「アハハハ…ふふふ……」
「アハハハハハ…ひゃひゃひゃ…」
「うぅ…ひゃひゃひゃひゃ…」
時折苦しそうな声混じりに、後ろにいる「何か」が笑っている。
怖くてもう、後ろを振り向けない。
でも、Bは後ろを見ていた。
口をぽかんと開け、「何か」を青ざめた顔で見ていた。
「逃げるぞ!!!!!!」
Aがそう言うと、Bもはっとした顔をして、二人は走り出した。
「アァァァァァアア……うひゃ、うひゃひゃ…」
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!!!!」
うわ…
そう言う人たちがいるんだろうな……
今も。
放射線の影響ならアリエールな