20年前の記憶 ー 第四話・ピンクのおばあちゃん ー
投稿者:kana (210)
これは『Nさん』という方から、もう20年も前に伺ったお話です。
0時を回って深夜残業を終え、バイクに乗って帰宅していたNさん、
今日はいつもとは違う、薄暗い路地を抜けて帰ってきたそうです。
大通りを走っていて、信号が変わるタイミングで、
「ここで信号待ちするのもかったるいなぁ」と思い、
いつもは走らない横道へ入ったそうなんです。
狭い路地は、脇が大きなお屋敷のようで長く塀が続いており、
竹が生い茂っていて、なんだかザワザワと昼間でも暗そうな気持ち悪い道だったそうです。
しばらく徐行しながら行くと、遠くにピンク色っぽい光が見えてきた。
しかも道のほぼ真ん中。
「なんだろう、アレ・・・」と思いながらゆっくり近づいていくと・・・
だんだんそれは人の形だとわかってきました。
ピンク色の薄明りの中に、人影が浮かんで見えます。
だんだんだんだん近づきます。
どうやらそれ、白髪のお婆さんのよに見えました。
「道の真ん中で、なにやってんだろ?」
そう思いながら近づいて行きます。
やがてバイクのライトの中にお婆さんが入ってくる。
でもなんかおかしい・・・。
片腕を上げているんだけれど、どうも腕の先が見えない。
見えないというか、腕が無いような・・・。
バイクはさらにどんどん近づいて行く・・・。
ライトの中にお婆さんの姿が映し出されるんですが、
これがやっぱりなんかおかしい。・・なんか変・・。
顔も首も腕も、見えている肌がピンク色に染まり・・・
なんというか、ホルマリン浸けになった動物標本にピンク色の光でも当てたような・・・
そしてどう見ても顔が小さい。体に比べて顔が小さく見える。
ゆっくりと、そのおばあさんの横をすり抜ける・・・。
すり抜けながらさらによく見てみる。
腕を伸ばせば届くんじゃないかという距離まで来て
やっとおかしなことに気が付いた。
kamaです。
なにかのトラブルか、画像が掲載されませんでした。
大変申し訳ありません。