不気味な足音
投稿者:fatep (2)
短編
2023/01/18
07:55
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これは、私が高校生のときの話です。
当時の私は、自分の部屋にロフトベッドを設置して寝ていました。
家族は、両親と妹。妹とは別の部屋で寝ていました。
ある寒い日のこと、いつも朝までぐっすり寝る私ですが、その日は深夜2時頃にはっと目を覚ましました。
なかなか寝れないなと思ってゴロゴロしていたのですが、急に身体が動かなくなりました。今思えば、金縛りだったのだと思います。
すると、私の部屋のドアを開けて、ぎし…ぎし…と誰かがこちらに向かって歩いてくる音がします。父や母、妹の足音とは違うし、なんだか嫌な感じがして、じわっと変な汗が出るのを感じました。
その足音は、ゆっくりと確実に私のベッドの方まで近づいてきます。
私は怖くなって、ぎゅっと目を瞑っていました。そして、ぎし…ぎし…とロフトベッドのはじごを登ってくるのがわかります。
その足音はおそらく私のすぐそばまで来ましたが、こわくて震えたままぎゅっと目を瞑っていると、私は気を失っていたようで、気づいたら朝でした。
朝、家族に「昨日の夜、私の部屋に入ってきた?」と尋ねると、みんな心当たりがないようでした。
あの不気味な足音は一体なんだったのか。そして、あのとき目を開けていたら一体どうなっていたのか。
それ以来、その足音が聞こえたことはありません。
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