あまりにも怖い家
投稿者:ぴ (414)
私は背中にひんやりするものを感じました。
そして何かが後ろからしがみ付いてくる感触がありました。
多分、子供だと思います。
子供が私の背中にへばりついているような感触でした。
そしてその子供が「マァマァ」って呼ぶのです。
最初はかわいい男の子のような声で、次第に声は低く物騒になっていきます。
本当に怖くて、生きた心地がしなかったです。
どれくらいその声を聞いていたでしょうか。
もう感覚が分かりません。
ただ永遠に続くかもしれないと思った恐怖を味わい、そして気づいたら朝でした。
いつの間にか眠っていて、起きたらすぐに友達を叩き起こします。
そして「ごめん用事があるから」とすぐにこの家を出たのです。
家から出る途中に、ハーモニカの不協和音みたいな音が聞こえました。
もう本当に怖いしか言葉が出なかったです。
あんなに怖い家、私は初めてでした。
今でもその子とは一緒に飲みに行くことはあります。
でも家には絶対に近づかなくなりました。
友達は今もまだその家に一人で暮らしていて、正直信じられません。
自分だったら暮らせないし、その鈍さが羨ましいくらいです。
今のところ彼女は私のような怖い体験を一度もしていないんだそうです。
到底信じられませんが、彼女は本当に見えないし聞こえない人なのかもしれません。
私はあの家から引っ越してもらいたいとずっと思っていますが、友達は今のところ引っ越す気はなさそうです。
危ないから引っ越ししようと勧めますが、聞き入れてくれません。
友達が今後も無事に何事もなく、暮らせたらいいなと思っています。
友達の親戚が破格の値段で売り払ったあの家にはきっと何かあるのでしょう。
両親の離婚ももしかしたら全部あの家のせいかもしれないのです。
友達はあの家から頑なに出ようとしません。
もしかしたらその理由もあの家の影響かもしれないと思っています。
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