「怪」転寿司
投稿者:ねこじろう (147)
そして良く見ると、シャリに血糊みたいのが付いている。
「うぇ、何これ、気持ち悪い」
そう言って彼女は、その皿だけ手を付けなかった。
すると背後のカウンターから、スタッフを咜りつける声がする。
「おい、シャリに血みたいのが付いてるぞ!
お前んとこは、ちゃんと衛生管理してるのか?
店長呼べ、店長を!」
「申し訳ございません。店長は本日休みでございまして」
振り向くと初老の男が、ホールスタッフの女性に苦情を言っている。
どうやら店長が不在のようだ。
こんな大事なイベントの日に休むなんて、ここの店長はあまり仕事熱心ではないようだ。
さらにその向こうのカウンターからも、女性のヒステリックな声が聞こえてくる。
「ちょっと、これ、頼んだのと違うんだけど、、、」
終いにはあちこちから悲鳴めいた声まで聞こえてきた。
─きゃっ!
─ひ!
─うわっ!
一体、どうなってるんだ、この店は?
などと思っていると、最後のオーダー品が流れてきた。
手に取り、カウンターに置いた途端、
「ひ!」
M子が小さな悲鳴を上げた。
背筋に冷たい何かが走る。
俺が最後にオーダーしたのはマグロだった。
でも目の前の皿に乗っているのは、それとは似ても似つかぬものだ。
━おいおい嘘だろ、何でこんな
きちんと並ぶ二個のシャリの上に乗っているのは、
5センチほどの長さの黒髪の束。
よく見ると、縮れた白髪も混じっている。
込み上げる怒りと吐き気で口を押さえながら、堪らずスタッフ呼び出しボタンを押したのと同時くらいに、店内アナウンスが聞こえてきた。
気持ち悪くなりました。エグすぎら内容ですね。
あり得ない話しですよね。
どこのお寿司やかきになります。
きもちわるいてすね。
こういうの、いい!