「怪」転寿司
投稿者:ねこじろう (147)
《注意》
近々回転寿司に行かれる予定の方には閲覧をお薦め出来ませんので、悪しからず。
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初春の頃のこと。
会社ビル前にある某有名回転寿司チェーン店が
「A5ランク黒毛和牛にぎり90円」
という春フェスをやっていたので、昼休憩の間に行くことにした。
平日だったがやはり店内はかなり賑わっていて、俺と、同僚でグルメのM子は、待合室で整理券を手に待っていた。
「黒毛和牛のにぎりが90円なんて、楽しみ!」
隣に座るちょっと太目なM子が、わくわくした様子で微笑む。
すると程なくして呼び出しのアナウンスが鳴り、俺たちは指定されたカウンターの席に座る。
見渡すと、ホール内を縦横に走るレーンの上を、様々な種類の寿司が、沖合いを一列で進むヨットのようにゆったりと進んでいた。
M子が慣れた手つきで液晶パネルを操作して、取り敢えず黒毛和牛にぎりを3皿ずつ、あとは適当に他のにぎりや味噌汁とかをオーダーする。
しばらくすると本日のお薦め「黒毛和牛のにぎり」が、レーンに乗せられ流れてきた。
「わぁ、キレイ」
M子が感嘆の声を出した。
ほんのり桜色の肉肌に白いサシが仄かに入っていて、見るからに鮮度が良さそうなのが二貫も並んでいる。
これが本当に一皿90円なのか?と軽い感動をおぼえながら口に入れると、一瞬でとろけるような食感と上質な味わいが口内に広がった。
M子も目を細めながら満足げに食べている。
しばらく二人で食の快楽を堪能している時だった。
いきなり隣席から声がする。
「俺は黒毛和牛のにぎりをオーダーしたんだ。
なのに、何でこんな変なのが来たんだ?」
サラリーマン風の男がホールスタッフに、何かクレームをしているようだ。
チラリと見ると皿に乗っているのは、なにやら肌色の固形物(ホタテ貝?)で、どう見ても黒毛和牛ではない。
どうやらオーダーミスのようだ。
スタッフの女性は困ったような表情で何度も頭を下げていた。
再び食べていると、
「ねえ、ちょっと、これ見てよ」と隣のM子が顔をしかめながら、目の前に置かれた皿の一つを指差す。
黒毛和牛にぎりのようなのだが、肉の色はどす黒く質感も明らかに他のと違う。
気持ち悪くなりました。エグすぎら内容ですね。
あり得ない話しですよね。
どこのお寿司やかきになります。
きもちわるいてすね。
こういうの、いい!