夜間の訪問者 Oさん
投稿者:しっぽ (1)
短編
2021/02/20
07:43
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わたしは朝のことを思い出しました。
その新聞は地方紙で、施設で毎朝取っているものなのですが、事務職員によってユニットへ新聞が上がってくるのはいつも朝の9時過ぎなのです。
つまり、職員や入居者が勤務開始してから直接新聞に触れられるのは、どう見積もっても9時以降になります。
そして、夜勤者が勤務を終えるのは9時。
7時20分に配膳業務をやってる夜勤者が、それより前にその事実を知ってるはずがありません。
すぐさま、わたしはLINEでその同僚に伝えました。昼の時点でもお悔やみ欄を見ていなかったらしく、ひどくびっくりしていました。
この仕事を始めてから、奇妙な体験や出来事はいくつか体験してきました。
ですが、これほど記憶に残っている出来事はそうそうありません。
これは、単なる時系列的な偶然なのでしょうか。
それとも、Oさんが旅立たれる前に同僚へ最期の挨拶わされにわざわざやってこられたのでしょうか。
ちなみに、そのOさんは同僚の担当でした。
今後とも、Oさんのご冥福をお祈り申し上げます。
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