猫の敵討ち
投稿者:urchin (9)
随分昔の話です。当時住んでいた実家には一匹の三毛猫がいました。
推定年齢(8歳)雌。その猫は今は亡き祖母にとてもなついて
祖母が畑に行くときも、寝るときも必ずついていくほどでした
そんな祖母には、分家にいる義姉、いわゆる小姑がいました。
我が家が本家でしたから、すぐ近くに住む分家のその小姑は
なにかにつけて家に来ては祖母をいじめて
ドラマに出てくる小姑そのもので
来るたびに随分嫌な思いをしたことを覚えています。
それはわがやの三毛猫も同じだったと思います。なんせその小姑が
来るたびに唸り声をあげるくらいでしたから。
そんな我が家にとって迷惑な人が二度と我が家に来なくなる
衝撃的な少し怖いことが起こったのは、ある年の冬の事でした。
相も変わらず我が家にやってきては、負のオーラ全開の小姑が
掘りごたつに足を入れた時に「ぎやー!」と悲鳴を上げました。
何事かと思ったら、我が家の三毛猫が足の指に思いっきり噛みついていたのです。
その激しさといったら靴下から血が出てましたから。祖母が消毒しょうとするのも
聞かずそのまま、その小姑は逃げ帰ってしまいました。
それから少しして、その小姑は自宅の土間で転んで寝たきりになったのですが
その転んだ時に猫がいたと言っていたそうですが、その家には猫はいず
幻でも見たのだろうという話でした。
それからその小姑はみるみるうちに認知症になり、なにかに怯えるように「猫が、猫が」と言っていたとか。
あまりに性根が悪かったのか医師が臨終が近づいても生き返る、五年ほどこれを
繰り返し家の者に迷惑がられながら亡くなりました。我が家の猫が
人に噛みつくことなど後にも先にもなく。それが原因でとかそこの家の者が
我が家になにか言ってきたことはありませんでした。だって転んで日にちを置かず
入院先でぼけたから。本人が何を言っても幻覚ってことになったみたいです。
因果往々なのか猫に敵を討たれたと今も私は思っています。
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