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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

1985
長編 2022/09/04 17:34 14,690view
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酒井田は忠魂碑の背後に回ると、早島からスコップを受け取り、ゆっくりと掘り始めた。
少し時間が掛かったが、目的のモノは見つかった。
彼はそれを両手でそっと持つと、地面の上に置く。
何の変哲もない少し大きめの黒い金庫だ。
周囲を囲む山田先生や卒業生たちは、緊張した面持ちでそれを見つめている。
酒井田は金庫の正面に中座すると「確か1985だったよな」と呟き、ダイヤルを握った。

その時、彼の真後ろに立っていた早島は何故か背中に刺すような視線を感じ、思わず後ろを振り向く。そして酒井田を見守るクラスメートの面々の間を避けながら一団から抜けると、向こう側にある木立に視線を動かす。
並び立つ数本の木の中でひときわ大きな木。
その物陰に人が立っていた。

スキンヘッドに黒縁メガネ。
白の開襟シャツに黒のズボン姿。
どこか怯えた様子で、こっちをじっと見つめている。

早島はその時思った。
─あれは、もしかしたら、、、
いや、まさかそんなことは、、、

酒井田は金庫のダイヤルを回し、ゆっくりと番号を合わせ始めた。

、、、、、1

、、、、、9

、、、、、8

そして最後の数字を合わせた。

カチリ!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

…ソウジマサン

……ソウジマサン

………ソウジマサン

…………ソウジマサン

……………早島さん!

4/5
コメント(1)
  • 復讐...

    2022/09/10/01:34

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