鬼の面
投稿者:fu-suko (2)
短編
2022/09/01
12:25
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「ねえ」
背後からの声にビクッと驚いた私は、反射的にその面を草むらに隠しました。
声をかけたのは同期のMでした。
「Yが言ってた薪でしょ、こっちだよ」
彼女に連れられるまま茂みを抜けると、少し広くなったところに出たんです。
そこには一本の杭が、
うつ伏せに倒れたYの背中に突き立てられていました。
私が恐怖で立ちすくんだままでいると、
後ろからみんなが近づいてくるのが聞こえたので、
「や、やばい。Yが・・・」と、私は震える声を必死に上げてみんなの方へと駆け寄ったんです。
でも目の前にいたのは、
見慣れた服装の、鬼の面をつけた集団でした。
そして背後から肩を叩かれました。
「どうしてさっき嘘ついたの」
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